Ep.221
鋳物(いもの)
溶かした金属を鋳型(いがた)に流し込んで固めるその製造方法と製品の総称。
桑名市はその鋳物の伝統的な産地だ。
歴史は古く、なんと初代桑名藩主・本多忠勝が鉄砲の生産を命じたことに始まるらしい。
原料に用いる高品質な「砂」をとなりの朝日町から供給できたため、桑名の鋳物はますます躍進。明治から大正にかけては「東の川口、西の桑名」と称されたらしい。
(埼玉県川口市も鋳物の街として有名だ。)
戦後も高度成長により近代化が加速。工業製品や建設材料の増大に伴い更に発展したが、近年は生産高が減少を続け、生産者の高齢化もあり同産業を取り巻く状況は厳しさを増しているようだ。
今では「桑名鋳物」として三重県指定伝統工芸品に数えられるが、それこそ産業が衰退して関係者が危機感を抱いている証左である。
桑名市では「暮らしに身近な鋳物」というコンセプトを打ち出して日用品の製造を奨励。現在に至る。
(以上、桑名市HPより)
蚊に悩まされるのは夏の常だと思っていたが彼らには「活動高度」があることを最近新聞で知った。
いやそんなこと考えればその通りなのだが。
一般的な「家蚊」は地上1〜3m、「ヤブ蚊」は地上1〜10mという。
すると高層マンションやタワマンの上階住民たちは蚊に悩まされることはないのだなぁ。
だが、私の住まいはあいにくそうじゃない。
今夏、部屋に蚊がいたので蚊取り線香を使うことにした。
いつぶりだろう、これを使うのは。
そして先述の桑名鋳物の登場である。
ふるさと納税サイトで(株)マルデ鋳器の「蚊やり器」があった。
同社は現在の住所こそいなべ市だが桑名鋳物を代表するメーカーで、業務用ガスコンロが主力である。
CTY(北勢地域のケーブルテレビ)の「地域のチカラ 〜このまちのビジネス最前線〜」(23年12月放送)で紹介されていた。
同社の蚊やり器は桑名市が奨励した日用品鋳物の一つ。
それにしても蚊やり器。なんて素晴らしい着想だろう。
デザインも洗練されている。
いつも蚊取り線香を使っていたい、と思わせる一品だった。
桑名市の伝統産業、鋳物は私たちの身近なモノにも活躍の場を広げている。
ところで余談だが、蚊やり器といえばとなり町である四日市の萬古焼(Ep.23、24など参照)も有名だ。
実は蚊やり器におけるシェアNo.1は萬古焼なのだ。
じばさん三重(Ep.140など参照)には、「日本一巨大な蚊やり器」がある。
ぜひ一度ご覧あれ。
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Casting Products in Kuwana
Ep.221
Kuwana has been famous for casting products for long time, but their production is declining due to aging of manufacturers.
So, Kuwana city established it as “Kuwana Casting Products” and encouraged to make daily products like a “pottery mosquito coil holder”!?
What innovative this idea is! Thus we can be familiar with their special crafts.
https://www.city.kuwana.lg.jp/shoko/shigoto/sangyou/26-11395-281-622.html
http://www.kuwana.ne.jp/m-imono/kwimono/
https://www.pref.mie.lg.jp/CHISHI/HP/72503045146_00001.htm
https://ctycns-streaming.evv.jp/