Ep.211
『あおさのり』
三重県が生産量全国第1位を誇る海産物である。
「ヒトエグサ」という種が最も一般的に加工されている。
志摩市をはじめとした県南部、伊勢湾や英虞湾（Ep.10参照）では養殖が盛んに行われており、これは
・木曽三川（Ep.79参照）などの河川水と太平洋からの黒潮が混じり合う豊かな漁場であること
・穏やかな内湾性の環境が生育に適していること
が理由のようだ。
この「あおさのり」、ワカメや海苔のような日常的に食す海藻はもとより、「もずく」や「めかぶ」よりもマイナーと言える。
しかしここ三重県では別格の存在感を放つ。
1月から4月が旬であるこの食材。
毎年2月を過ぎると、近鉄四日市の近鉄百貨店・伊勢路テラスで「生あおさのり」が並ぶ。
乾燥していないものは非常に珍しい。
というか、私はそれまで見たことがなかった。
産地が近く、収穫から間もないため、鮮度が高いということだ。
先日、興味深い記事が地元の新聞に載った。
ヒトエグサに含まれる「ラムナン硫酸」という成分に、「動脈硬化を抑制する作用」があることを発見したという。（伊勢新聞24/01/11の記事より。）
オール三重の研究機関（鈴鹿医療科学大学、三重大学、四日市市の科学メーカー「江南化工」）による論文発表であり、あおさのりの養殖を更に活性化させて地場産業の発展を望むとのことだ。
ただし記事を読む限りは「どのくらいの量」のラムナン硫酸を与え続けたらマウスに効果が見られたのか読み取れず。
当該量を摂取するためには超大量にヒトエグサ（あおさのり）を食べる必要があるのだろうか？ その“現実性”も知りたいところだ。
ちなみにたこ焼きや焼きそばの上に振りかける「青のり」と「あおさのり」との違いはなんだろうか？
一般的に「青のり」は、上記写真のように“粉末”とは言わないまでも「細かく」してあり、より風味を際立たせた「加工食品」のことを指す。
それ以外に「品種の違い」もあるようで、つまり青のりは主に「スジオノリ」であることが多いようだ。
2月下旬、「生あおさのり」を手に入れた。
乾燥品とは違うのでそのまますぐに食べられる。
ポン酢や醤油を垂らして食べても、天ぷらにしても美味しいのだが、日常の食に用いてみよう。
1. あおさのりの酢の物
2. あおさのりの卵焼き
3. あおさのりの味噌汁
4. アオサノリボンゴレ
和食として使いつつもメインはパスタ。
Deep Greenの色味がなんて映えるのだろう。
もちろん美味しくできたのだった。
“あおさのり祭り”の夕食になった。
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Aosa-nori (Sea Lettuce) the traditional ingredients of Mie, part 16
Ep.211
Aosa (or Aosa-nori) is one of the edible sea weed and nobody produces it much than Mie. Late winter to spring is the season of “Sea Lettuce”.
I cooked with this below.
1. Vinegared food with Aosa
2. Omelet with Aosa
3. Soy soup with Aosa
4. Aosa Vongole
Vivid deep green brings freshness and accent for our daily dish.
That’s why, Aosa Festa!
https://www.miebrand.jp/certified_product/3
https://pride-fish.jp/JPF/pref/detail.php?pk=1414473395
https://www.isenp.co.jp/2024/01/11/104504/