Ep.226
「曲げわっぱ」(または単に“わっぱ”)とは、スギやヒノキなどの木の板を曲線に曲げ、継ぎ目を山桜の皮で綴じて底をつけた器などのことをいう。
最も有名なのはおそらく秋田県大館市の「大館曲げわっぱ」で、百貨店の食器コーナーでも見かけることがある。
全国にはこの曲げわっぱの伝統的な産地がいくつかあるようだ。
三重県もそのうちの一つ「尾鷲わっぱ」がある。
詳細な起源は不明とのことだが、江戸時代初期に尾鷲の林業の振興とともに従事者が急増し、これらの人々の食器として木製の曲げ物(わっぱ)が既に使用されていたらしい。時を同じくしてカツオ漁も盛んとなり、漁師たちも食器にわっぱを愛用したとのことだ。(尾鷲市HPより)
明治20年(1887年)創業の「ぬし熊」では、当時から受け継がれてきた45工程(!?)にも及ぶ技法を駆使してわっぱを制作しているそうだ(同社のHPでは各工程が紹介されている)。
「ぬし熊」の四代目である世古効史氏は現在唯一の尾鷲わっぱ製作者。この伝統を守り続けているのだ。
尾鷲わっぱの素材は「尾鷲ヒノキ」。こちらも三重県自慢のブランドである。
というのも県南部の東紀州地域はヒノキの人工造林が盛んなエリア。
2016年には「日本農業遺産」に『急峻な地形と日本有数の多雨が生み出す尾鷲ヒノキ林業』として認定された。
「 急峻で土地生産力が低いという悪条件下において、密度管理を適切に行い、長い年月をかけてゆっくり育てることで緻密な年輪幅が形成された高品質なヒノキを持続的に生産する独自の伝統技術が継承されている」
ことが理由らしい。
尾鷲わっぱで用いられのは、そんな尾鷲ヒノキの厳選した上質部分とのことだ。
そんな尾鷲わっぱの二段弁当箱を購入!
同社のHPによると一年近く待つかもしれない(!?)とのことだったが、思いのほか早く届く。
艶(つや)があって美しい。
圧倒的な“工芸品感”がある。
お弁当箱がこんなにカッコよくて良いのか?
フタを開けるとき、そして食べるとき、楽しみが何倍にも増幅されそうだ。
さっそく使ってみよう。
白米、焼き鮭、玉子焼き、ウインナー、野菜..
“ザ・日本のお弁当”ともいえるものを作ってみた。
お昼の職場にて。このお弁当箱はレンジでチンできるのも特長だ。
レンチン後、ヒノキの香りが漂う。これはすごい! こんなことまで想定していなかった!
以降の平日も、毎日愛用している。
この尾鷲わっぱのお弁当箱に、私は大満足しているのだ。
お昼が楽しみになったことは言うまでもない。
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Owase Wappa (Circular Bento Box)
Ep.226
Wappa is a vessel made of wooden planks such as cedar or cypress, bent into a curved shape using a special technics.
Regarding to this awesome craft, there has been some producing area in whole of Japan. And Mie, Owase Wappa is one of them.
Thanks to this classy, shiny and distinctive man-made bento-box, I enjoy eating lunch in my work place every week day!
https://www.miebrand.jp/certified_product/13
https://www.city.owase.lg.jp/category/5-1-2-1-1-0-0-0-0-0.html